◆もしだんなさまにしたら2

もし、あの方がだんなさまだったら……。
どーでもいい予想妄想のその2です。

 その一 お風呂がうっかり水のままだった。
▼大石長官
「わっ、なんだこりゃ!」
風呂場からそんな声が。
慌てて様子を見にいくと
「ひどいなあ、浸かれんじゃないか……」
苦情は言うが、そのまま気合で水を何杯かかぶって出てくる。

▼原参謀長
「わっ!」
湯船に手を入れてびっくり。
「おーい、水じゃないかー」
お風呂場から顔をちょこんと出して、怒った顔で文句を言う。
沸くまで脱衣所でじっと待っている。

▼富森艦長
「む……」
そのまま黙ってまた服を着て居間に戻る。
「風呂が沸いていないぞ。気をつけなさい」
一言叱って湯が沸くまで夕刊を読んでいる。

▼磯貝参謀
「きゃーー!」
風呂場から凄い悲鳴が……。
粗忽な人だからお湯だと信じて水をかぶったんじゃない?

▼前原司令
「え?!」
水のままの風呂にぎょっとする。
「困るなあ……」
そうつぶやいて回れ右。
「先に食事にしてくれ、風呂は後にする」
しかし、ご飯がすむと今度は面倒がって今日はもうお風呂には入らないかも。

 その二 礼服を出してみたら、あら、シミが。

▼大石長官
「おいおい、こんなものみっともなくて着ていけないじゃないか。なんでちゃんと確かめておかない……なんとかとれんかな?」
小言を言ったりベンジンを出してきたり大騒動。

▼原参謀長
「なんだこれは……」
ため息だけついて、あとは何も言わない。
黙ったまま鏡を見てどのくらい目立つかチェックしている。

▼富森艦長
「こんなことでは困る」
厳しい顔になり、あとは何も言わず何もせず。

▼磯貝参謀
シミに気がつかない。
指摘すると「あれ? いつ付けたのかなあ?」

▼前原司令
「あ……。いいよ、仕方ないさ」
もともと服装には無頓着なのでさほど気にしない。

 その三 あなたー、ついでにゴミ出してきてー。

▼大石長官
「なに、ゴミ? 俺がか? ……今日だけだぞ」
あたりを見回しながら、こっそりとゴミ置き場へ。

▼原参謀長
「……ああ」
嫌そうな顔で渋々ゴミを受け取る。

▼富森艦長
「……断る。自分で出しなさい」
毅然と拒絶。

▼磯貝参謀
「えー! 俺が持ってくのー?」
やや不服そうだが了解する。
しかし気をつけないと、ゴミ袋を持って鞄を忘れる危険が……。

▼前原司令
「ああ。玄関に出しといて」
別にこだわらない。
ゴミ置き場で奥さん達と出会うとにこやかに挨拶。

 その四 お買い物しすぎちゃった。荷物が多いから車で迎えに来てくださらない?

▼大石長官
昼寝をしていたのか、どうも眠たげ。
邪魔くさそうに荷物を受け取るが「これだけか? まだ買いたいものがあるならいっといで。俺は車で待ってるからな」

▼原参謀長
きちんと服装を整えて登場。
「せっかく出てきたんだから、夕食は外で済まそうか」
そのまま久しぶりのドライブデートへ。

▼富森艦長
赤帽兼運転手の役目をそつなくこなす。
「夕飯の材料はよろしいのか?」
帰りに近所の八百屋によって買い物をする。

▼磯貝参謀
約束の時間に姿が見えない。
やっぱり違う出口に心細そうに立っている。
見つけてあげるとパッと嬉しそうな顔になるのは、それはそれでかわいい。

▼前原司令
「あ、寄る所があるから先に車で帰ってて」
車のキーを渡すとスタスタと街中に消えてしまう。
どうやらパチンコに行ってしまったようだ。

………すべて、やかんの偏見によるものであることをお断りしておきます、どちら様もごめんなさいm(__)m